ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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利尻礼文サロベツ国立公園

115件の記事があります。

2016年03月22日新しい季節を迎えるにあたって

利尻礼文サロベツ国立公園 高澤 和大

 こんにちは。

 利尻礼文サロベツ国立公園、礼文島担当アクティブ・レンジャーの高澤です。

 

 以前のアクティブ・レンジャー日記でお伝えした通り、昨秋に礼文島の桃岩展望台コースにおいて一部の木道・木柵の更新工事が実施されました。先日、冬季の過酷な環境に初めてさらされた新品の木道・木柵がどうなっているか様子を見に行ってきました。

 

 ということで、何事もなかったかのように新品感を残しつつ無事に存在していてくれました。よかった、よかった。(もちろん、そうでなくては困りますが...)

 昨秋の工事が終わった時期にはもう利用者の方もほとんどおりませんでしたので、本格的にこれらの施設が利用されるのは今年のシーズンからとなります。新しい木道を踏みしめたい!という方は是非この機会に礼文島へお越しください。

 

 雪融けの状況や通行の可否など、礼文島の各自然歩道の最新情報については下記の公式ウェブサイトより発信されています。情報収集にはこちらのサイトをご覧ください。

 

礼文島トレイルオフィシャルウェブ http://rebun-trail.jp/

 

 さて、私事ではありますが、この3月を持ちまして利尻礼文サロベツ国立公園のアクティブ・レンジャーを退職することになりました。つたない記事ばかりでお恥ずかしい限りですが、この2年間、私のアクティブ・レンジャー日記をお読みいただき誠にありがとうございました。

 後任の者が参りますので、当日記にて引き続き利尻礼文サロベツ国立公園・礼文島の情報は発信されていきます。今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

 

(最後の巡視で、とびっきりの景色を見せてくれました)

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2016年03月10日パークボランティアさんとスノーシューで散策しました!

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

3月に入り、お日様を浴びる日が増えてきたのを感じる稚内の青山です。


先日、パークボランティアさんと4月以降の活動について話し合う会議があったのですが、

その前に早く集まれる方々と、スノーシューでサロベツ湿原と隣り合わせにある森に行ってきました!

当日はあいにくの雨模様。

歩く度にスノーシューが重たくなっていくのにも負けず、

1時間ほどの散策を楽しみました。

それぞれが見つけたお気に入りの景色を切り取るため、手作りの額を手に持っています。

「コケの森」を見つけたり

トドマツの葉っぱにぶら下がる「変な形の氷」を見つけたり

「枯れ木につくキノコ」の絵になる角度を探したり

双眼鏡で「鳥を発見」したり

たくさんの目を通して見る森は、様々な表情がありました。

予定では、湿原まで行って大雪原を見ようと思っていましたが、

じっくりゆっくり森を楽しんでいたため、予定の半分も進まず湿原センターへ戻りました。

室内に戻ってから感想を書いてもらうと、

それぞれ今日見つけたものから春を感じていました。


雪が解けるとパークボランティアさんとは、地道な活動が始まります。

楽しむだけの活動は少ないですが、

地道な活動中も楽しみつつ、そして今日のようにたまには思い切り楽しんで、

来年度の活動もどうぞよろしくお願いします!

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2016年02月15日稚内の冬の楽しみ 

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 青山留美子

日が長くなってきたのを感じる2月ですが、

稚内の冬は今が本番とばかりに強風が吹き荒れ、視界を真っ白にしていきます。

そんな冬の稚内では、どんな生き物が観られると思いますか?

冬と言えば、ハクチョウ・オオワシ・オジロワシを私は思い描いていましたが、

年を越す前にそれらの多くは南下して行きました。

冬の初め頃の私は、稚内で冬に観られる生き物はいないのではないかと思った程です。

そんな私の心配を払拭するべく、2月7日に観察会を開催しました。


冬の稚内は港が熱いのです!

市街地の近くにありながら、シベリア方面から越冬の為に渡ってきた海鳥たちに出会えるからです。

そんな海鳥たちを観察するため、まずは室内にて、港で観られるかもしれない海鳥の特徴を知り、双眼鏡の練習をして準備を整えます。長年観察してこられたパークボランティアさんが、講師として私たちを導いてくれます。

その後、港へと移動して観察を行いました。


ただ観るだけではなく、稚内で観られる代表的な3種類がどのくらいいるのか、

各自でカウントしてもらいました。


白が際立つコオリガモ


模様が斬新なシノリガモ


黒い色と嘴のオレンジ色がわかりやすいクロガモ


3種類の見分けが完璧になると、メスの難しさに悩みます。

そして更に慣れると、違う種類の鳥を発見するに至ります。

おかげで、マガモ・スズガモ・ヒメウも観ることができました。


海ばかり探していましたが、対岸の丘にオジロワシがいつも留まっていることを知っている参加者がおり、最後はオジロワシ探しとなりました。捜索の結果、枝に留まるオジロワシ2羽と、おまけにエゾシカも確認できました。


市街地にいながら、この冬を耐え抜いている多くの生き物がいることを知ることができました。

寒いからと家に閉じ籠もっていてはもったいないです。

寒い冬だからこそ出会える生き物たちに、まだまだ会いに行きたいと思った観察会でした。


ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。

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2016年02月04日平成28年度の利尻礼文サロベツ国立公園のパークボランティアを募集します!

利尻礼文サロベツ国立公園 三枝 幸菜

 つい先日2016年を迎えたばかりだと思っていたのに、気がつけばあっという間に2月になっていました。

 毎日続く曇天や雪を吹き付ける寒風にどうしても屋外に出るのが億劫になりそうですが、時おりの晴れ間の中に見られる利尻山の姿にはいつも見とれてしまいます。

 

 さて今年は228日に「環境省パークボランティア登録研修会」が開催されます。

 「パークボランティア」というのは、国立公園を活動拠点としてボランティア活動を行う方々で、自然活動や地域活動に興味のある満18歳以上の方ならどなたでも登録ができます。

 利尻礼文サロベツ国立公園では平成元年から活動を開始し、利用者への自然解説や清掃活動、外来種除去活動を行っています。これまでにAR日記で紹介してきた「幌延ビジターセンター付近の笹刈り」や「全道一斉山のトイレデーにおける利尻山の清掃登山」、「利尻山コマドリプロジェクトPR活動」や「外来種除去リレー」もパークボランティアの方々と一緒に作業しながら行いました。

 また、パークボランティアの中には何年も活動を継続され、地域の自然に関してとても深い知識をお持ちの方もいらっしゃいます。そうした方と交流しながら自然に関する知識を深める事ができるのもパークボランティアの魅力の一つです。

 

 利尻礼文サロベツ国立公園のパークボランティアになるためには、228日に開催される「パークボランティア登録研修会」への参加が必要となります。詳細は、下記の「環境省パークボランティア募集」ポスターに記載されてある通りです。興味のある方は、ぜひポスターと次のリンクをご覧ください。

http://hokkaido.env.go.jp/pre_2016/post_42.html

 

 寒い寒い北国の冬、外に足を運ぶのは少しばかり気合がいりますが、ぜひぜひ研修会に足をお運びください。奮ってのご参加、お待ちしております!

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2015年12月17日オオワシの放鳥に立ち会いました

利尻礼文サロベツ国立公園 高澤 和大

 こんにちは。

 稚内自然保護官事務所の高澤です。

 

 アクティブレンジャー(AR)は自然保護官の補佐として、国立公園関連の業務のほかに、野生生物に関わる業務も行っています。少し前の話になりますが、昨年の夏に稚内自然保護官事務所へ「衰弱したオオワシがいる」という通報が入りました。オオワシは国内希少野生動植物種に指定されている鳥で、そういった種がケガや病気をしている場合に対応するのも自然保護官事務所の役目の一つです。連絡を受けた稚内の自然保護官とARが出動し個体を保護。稚内から各地の自然保護官事務所等を繋ぐリレー搬送が行われ、獣医の待つ苫小牧・ウトナイ湖野生鳥獣保護センターへと収容されました。ひどく衰弱していたものの幸いなことにケガはなく、札幌の円山動物園において野生復帰に向けたトレーニングがこれまで行われてきました。

 

昨年の夏、通報を受けた直後に確認した姿。羽がボロボロでした

 

 そして時は流れて本年の12月、いよいよ保護された個体を野生に返すタイミングの到来です。すでに新聞等で報道されました通り宗谷管内の某所にて放鳥は無事に完了。関係者が見守る中、薄暮の空へ力強く羽ばたいていきました。

 

放鳥の瞬間

 

関係者へ挨拶するように大きく旋回し、森へ消えていきました

 

 放鳥後、視界に留まっていたのはほんの十数秒程度でしたが、昨年の夏に見た人の手で捕まってしまうほど弱っていた面影はすでになく、日本最大級の猛禽としての凛々しい姿をしっかりと披露してくれました。1年と数ヶ月の間育ててくれた円山動物園をはじめとして、多くの方々の努力や協力によって紡がれた若いオオワシの物語。これからも末永く続いていってほしいと心から願います。

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2015年12月02日冬の贈り物

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

稚内では珍しく雪がしんしんと降りつもり、真っ白な雪景色で12月の幕が開きました。

クリスマスツリーがあちらこちらで目につく季節になりましたが、

稚内のとある場所で、ひと味違うツリーを見つけました!

「ワシの成る木」です!

白く縁取られた冬枯れの木に、大きめの飾りのようにオオワシやオジロワシが留まっています。かなりの大きさで迫力があります。


ここでは今の季節、目につく鳥はもっぱらオオワシかオジロワシです。

あちらにもこちらにも、飛んでいる姿や土手に座っているような姿、川の上を飛びエサを探している姿など、様々な様子を見せてくれます。

北から旅をしてきた彼らを支えるのは、

同じく長い長い旅をして戻ってきた彼女らです。

少しずつ凍り始めている川で、産卵しようと頑張っている姿がまだたくさん見られました。

次の世代に命を引き継ごうとする懸命な姿。

そして、それを糧にして冬を越し成長していこうとする姿。

どちらの姿もとても格好良く見えました。


長い旅を経て今ここにいる彼らから、

素敵な贈り物をもらった気分になりました。

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2015年11月05日初冬の賑わい

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

10月のサロベツは、爆弾低気圧や台風など激しい天気が続き、気がつくと一気に季節が進み、初冬の雰囲気が漂っています。

訪れる人も減り、寒く寂しい季節かと思いきや、

イベントが立て続けにあり、寒さを吹き飛ばすような賑わいを見せました。



イベント(1)は「湿原保全のためのササ刈り」です。


幌延ビジターセンターの木道を歩き始めると、ササが多く目につきます。

更に奥に行くと植生はミズゴケなどへと変わり、湿原とササとの闘いを目の当たりに出来る場所です。

ササの進行を一部でも食い止め、サロベツで見られるはずの湿原本来の状態を見てもらえるようにと、パークボランティアの方々とササ刈りを始め、今年で10年目を迎えました。



10年間続けてきた場所なので、生えているササは他の場所に比べてとても小さく、

一つ一つ手で刈り取るしかありません。








ササを取り除くと、下からはミズゴケが顔を出し、ガンコウランやツルコケモモなども思った以上に見られ、湿原もササに負けじと頑張っている様子をとても間近で見ることができました。







木道沿いのほんの一角ですが、効果は一目瞭然です!

お越しの際は、是非見比べてみて下さい!

     

イベント(2)は「下サロベツ木道自然観察会~ハイクでサロベツ!~」です。


「花の咲いていない湿原で何が見られるのか」と思われるかもしれません。

実際にその質問をされると即答はできませんが、目立つ花がないからこそ、見つけられるもの・感じられるものがある筈です。

その見つけたもの・感じた事を俳句で表現してみようという観察会を行いました。





まずは木道を歩きます。

冬を越す姿になった木の様子や紅葉したミズゴケ、南下するハクチョウ達、次の春を待つ草花達の姿などを観察し、雲の動きや風を感じながら、思い思いに木道を散策。






それぞれに何かを感じて室内に戻った後は、俳句づくりに挑戦です。

30分ほどでしたが、秀逸な作品がたくさんできました!(多い人では6句も!)







何も無いように見える晩秋の湿原ですが、完成した俳句からは湿原が様々な刺激を与えてくれた事、同じ時間に同じ木道を歩いたのに、人によって見たものや感じたものが違う事がわかります。



作品は幌延ビジターセンター2階に展示中です。

がしかし、幌延ビジターセンターは10月31日で閉館し、春がくるまで冬眠に入りました。

冬を越し春になってから、こちらにお越しの際には是非ご覧下さい!

そして、あなたも湿原を歩いて一句作ってみて下さい!



サロベツ周辺では、夏の間開いていた休憩施設やトイレなどが閉鎖し、冬支度が着々と進んでいます。

しかし、サロベツ湿原センターは冬も開館しています!

冬の湿原はどんな表情を見せてくれるのか、そして何を感じるのか、その答えは、寒さに負けず訪れた人にしか見つかりません。

冬も、皆様のお越しをお待ちしております!



■サロベツ湿原センターのご案内■

11月~4月 営業時間:10:00~16:00

       休館日:月曜日、12/29~1/3

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2015年10月02日利尻山での初冠雪とトイレブース閉鎖のお報せ

利尻礼文サロベツ国立公園 三枝 幸菜

9月28日頃より、利尻山山頂付近で雪が降ったようだという話が島内で流れていたのですが、

ついに稚内地方気象台から9月30日に初冠雪を観測との発表がありました。

実際この日は、写真のとおり、麓からもうっすら白くなった山肌をはっきりと確認することができました。



こうした状況に備え、登山道は既に冬に入る準備を始めています。

沓形コースの全てのトイレブースは9月25日に閉鎖されました。沓形コースをご利用される方は、登山口や鴛泊コース9合目のトイレブースでトイレを済ませるようにしてください。また、鴛泊コースのトイレブースについても、10月上旬に順次閉鎖予定となっていますのでご注意ください。


初冠雪があったことからも分かる通り、これから山の上は一気に気温が低下し、冬山の様相となります。

事前に気象状況を確認し、無理な登山を行わないようにしてください。

また、天気が良い日でも気温の低下や汗冷えによる低体温症を防ぐため、フリースやダウンジャケットなどの防寒着や防水透湿性の雨具は勿論のこと、予備の着替えも携行するなど、防寒対策を確実に行って下さい。低体温症は命の危険を伴います。



今、利尻島では、しんと静まり返った森の中に冷たい風が枯葉を揺らす音が響き渡っています。

この音こそ、冬の足音というものなのかもしれないなどと考えながら、

私もそろそろ長い長い冬への備えを始めたいと思います。

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2015年09月28日桃岩展望台コースの歩道整備が始まりました

利尻礼文サロベツ国立公園 高澤 和大

 こんにちは。

 利尻礼文サロベツ国立公園、礼文島担当アクティブレンジャー(AR)の高澤です。

 

 さて、前回のAR日記でお伝えした通り、今年度より礼文島の桃岩展望台コースにおいて歩道の整備がスタートします。この整備は設置から十数年が経過し老朽化している既存の木道・木柵を更新するもので、これから数年間をかけ、利用者の落ち着くこの時期に工事を実施していく予定です。利用者の安全はもとより、礼文島の中でもとりわけ希少な花々が多く咲き誇る同コースの植生保護を目的としており、入念な準備がこれまで進められてきました。

 

 そしていよいよ先日の9月24日より今年度の工事が始まっています。11月13日までの工事期間中にもコースを利用することはできますが、コース上に資材が置かれているなど、利用者の皆様にご不便をおかけすることがあるかと思います。作業が行われている箇所では係員の指示に従っていただき、注意して通行してください。工事へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

資材が置かれた桃岩展望台コースの通称「コザクラテラス」の様子。

通行の際はご注意ください。

 

ちなみに資材はヘリで空輸されました。

ピンポイントで資材を降ろしていくパイロットの妙技に感服です。

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2015年09月17日自然再生の現場へ

利尻礼文サロベツ国立公園 青山留美子

9月に入り、気持ちの良い天気が多く、

すがすがしい気持ちになっているサロベツの青山です。


そんな天気に恵まれた9月8日、東京より法政大学の先生と生徒さんあわせて30名ほどが、

研修でサロベツに来られました。

「国立公園の魅力を支える地域活動に触れる」Field Studyの場とし、

利尻礼文サロベツが選ばれたのです。

2泊3日の行程でサロベツに2日間の滞在中、

サロベツの自然について見たり聞いたり、植樹するため育てている畑での作業体験をしたり、地元の方からサロベツへの思いを聞いたりなど、盛りだくさんの内容です。

その中に、環境省からのレクチャーの時間も3時間程あり、私もレクチャーする自然保護官に同行してきました。


まずは室内で、利尻礼文サロベツが国立公園になるまでの経緯と、なぜ自然再生を行っているのかという話から始まりました。


始めに「湿原は守るべきだと思う人?」という質問に、学生の大半が手を上げました。

最近では「湿原=守るべき場所」が当たり前になっています。

しかし、そうではなかった時代がありました。

利尻礼文サロベツ国立公園は昭和49年に指定されましたが、その前進である利尻礼文国定公園時代にはサロベツ湿原は含まれていなかったことからも、その片鱗が伺えます。


サロベツでは戦後になって本格的に農地開拓が始まりましたが、

その時はいかに湿原から水を抜くかが課題となっていました。

農地開拓を進めるにあたり湿原の調査(サロベツ総合調査)をする中で、サロベツは日本最大級の高層湿原が広がっている「守るべき場所」だと言うこともわかってきたのです。

開拓があったからこそ、湿原の大切さに気づいたこのサロベツでは今、

湿原と農業(酪農)の共生を目指して、様々な自然再生の取り組みが行われています。

今サロベツでおいしい牛乳を飲むことができるのもそのおかげです。

是非こちらに来た時には飲んでみて下さい!


そして室内でのレクチャーを踏まえ、自然再生を行っている2カ所を実際に見に行きました。

普段は調査などで申請した人しか入ることのできない場所です。


環境省で行っている自然再生は、人の手が加わった事で起こった意図しない自然の変化を食い止めようという試みです。

その現場として見に行ったのが、かつてサロベツ原生花園として使われていた場所です。

下の写真にある水面は、以前ビジターセンターが建っていた場所です。

ビジターセンターを作ったことで、盛土による地盤沈下や湿原の乾燥、植生の変化などが

起こってしまいました。

建物を撤去し、盛土をはぎ取り、泥炭の埋め戻しなどを行い、

湿原植物の回復をはかっています。


続いてこちらは、牧草地を通らせてもらい湿原と牧草地が隣接している場所で行われている

自然再生の現場を見に行くところです。

牧草地は水を抜きたい!湿原は水を保ちたい!

その両者の希望を叶えるべく作られたのが、「緩衝帯(かんしょうたい)」です。

「緩衝帯」を間に置き、牧草地側の水路は水位を低く、湿原側は水位を高くすることで

両者の希望を取り持っているのです。

こちらの自然再生は環境省ではなく、北海道開発局で行っているものです。

この「緩衝帯」で水が保たれた湿原の中で、また別の自然再生を環境省が行っています。


自然再生は環境省だけで行っているものではありません。

また、緩衝帯となっている土地は農家さんから提供されたもので、地元の方々の協力もあって成り立っている事業と言えます。


自然再生を行っている現場と言っても、行くとただ湿原が広がっている場所です。

今、目の前で何かが劇的に行われている訳ではありません。

しかし昔の写真と比べたり話を聞きながら見ると、

悠久の時の中での人と自然の関わり、そして人の努力により広がっている景色なのだと実感できる素敵な場所だと思います。

そして未来のサロベツで、私たちが過去からの橋渡し役になっていられるよう、

何ができるのかを考えさせられる場所でもあります。

学生さんたちはどの様なことを感じたでしょうか?


この秋、皆さんも自然再生の現場へ行ってみませんか?

環境省が自然再生を行っている3カ所へご案内する

「サロベツ・エコモー・ツアー2015」を開催致します。

全3回の第1弾は9月19日(土)の開催です。

目指すは、泥炭採掘跡地です。

過去と今と未来を、このサロベツで感じていただければと思います。

詳しくは下記をご覧下さい!


http://www.sarobetsu.or.jp/center/


当日、現場でお待ちしております!

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