ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [北海道地区]

北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2010年7月

22件の記事があります。

2010年07月12日羅臼岳登山道の整備をしています。

知床国立公園 羅臼 後藤 菜生子

7月4日(日)に山開きをむかえた羅臼岳。
短い夏の間に、たくさんの登山者が羅臼岳に訪れます。

羅臼岳には羅臼側[羅臼温泉登山口]から登る登山道と、ウトロ側[岩尾別
温泉登山口]から登る登山道の2本があり、羅臼側登山道にある『屏風岩』と『お花畑』の付近は、特に遅くまで雪渓が残り、道に迷いやすい場所となっています。

そこで先日、林野庁の根釧東部森林管理署、羅臼山岳会の方々ご協力のもと、迷い込み対策を行ってきました。

山頂から下山する際、『屏風岩』の雪渓を道なりに下ると、登山道とは違う沢に降りてしまうという危険性があります。そこで、迷い込み防止のためロープを設置しました。とても迷いやすい場所のため、このロープ設置は毎年行っています。
また、遅くまで残る『お花畑分岐』付近の雪渓にも、コースを示す雪渓杭の
設置もあわせて行いました。


屏風岩を下るときは右方向へ

関係者のみなさんと協力して、雪渓にコースの目印となる杭を打ちました。


暖かい陽気に、日に日に雪解けは進み、雪渓の状況も刻一刻と変化している
ようです。でも、大きな雪渓が残る箇所もありますので、道迷いや、雪渓での滑落には十分注意してください。
また、雪渓上に限らず、悪天候時にはルートを見失いやすいこともあります。正確な地図読みや雪上技術、十分な装備が必要です。
事前に十分な計画と情報収集をして、安全な山行で知床の自然を楽しみましょう。
ぜひ羅臼岳にいらしてくださいね。


羅臼岳から連なる知床連山のひとつ【三ッ峰】

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2010年07月12日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】

利尻礼文サロベツ国立公園 稚内 賀勢 朗子

***ミズナラ***

 少し前のことになりますが、5月22日『国際生物多様性の日』に豊富町稚咲内で行われた砂丘帯へのミズナラ苗木移植作業についてご紹介します。

ミズナラ(ブナ科コナラ属)は冷温帯を代表する落葉樹で、北海道ではなじみ深い木です。

 サロベツ原野に隣接した海沿いを数列の砂丘が数十キロに渡って伸びる海岸砂丘帯には、主にこのミズナラだけで構成された細長い砂丘林があります。
海側から見て、そのミズナラ林の後ろに「稚咲内」という集落があり、そこには酪農家や漁師の方たちが住んでいます。このミズナラ林のミズナラは樹齢としては数百歳に達するにも関わらず、日本海からの強い北西風によって矮性化し、樹高は数メートルしかありません。枝振りも風の方向に流されて伸びたような特殊な樹形をしています。林の外観から厳しい気候にさらされながらも長らく耐えてきた様子がうかがえます。
この林は、防風林としてなくてはならない存在なのですが、長年暴風雪に耐え続けたことに加え、林内を牛が通行した影響などによって集落南側の林の一部がなくなってしまいました。

 現在、地元のNPOや集落の皆さんが中心となり、環境省や豊富町などの関係機関もお手伝いしながら、皆で対策を話し合い、作業をしながら砂丘林の再生事業を行っています。現在までに砂丘林近くの苗木を探して苗畑に植え、砂丘林跡地に移植されても大丈夫なまでに大きく育てたり、集めたドングリをカミネッコンと呼ばれる再生紙段ボールから作られたポットで育てたりしてきました。忙しい合間を縫って、地元の皆さんが草刈りや苗を植えるための穴掘りもしています。



上:苗畑の稚樹の様子を見守る 下:植林済みの区画の様子(20090827)


 5月22日(土)。
地元NPO、地域の皆さん、関係機関など約50名が集まり、集落内の苗畑やカミネッコンで育てていた地元産ミズナラ苗木を砂丘帯裸地(暴風柵内)へ移植する作業を行いました。集まった人たちは数チームに分かれ、苗畑からの苗の掘りとり・苗の運搬、土の運搬、植えた苗木への印付けといった作業を皆で息を合わせて次々にこなしていきます。とても天気がよい日だったので、肉体労働の後はどっと疲れが出ました。NPOの方が地元の小学校の校庭に用意してくださった焼き肉やおにぎりをもりもり食べて、作業の労をねぎらい合いました。


皆で力を合わせて移植作業(20100522)

 ところで、ミズナラという木は私に「生物多様性」を知るためのひとつのきっかけを与えてくれた木です。学生だった頃、私は、ミズナラを基点につくられる昆虫の群集を研究対象にしていました。分かりやすくいいかえると、ミズナラの木があって、ミズナラの葉を食べる植物食の昆虫(主にチョウやガの幼虫、ハバチやゾウムシも少数含まれる)がいて、その植物食昆虫の幼虫に寄生する昆虫(ヒメバチやコマユバチ、ヤドリバエなど)がいて・・・というようにミズナラから始まる昆虫の食物網やミズナラ上の昆虫の多様性に関することを勉強していました。


研究の過程で、夏の間(6~8月)、調査区のミズナラをくまなく探して採集した植物食昆虫の幼虫数百匹を飼育しました。寄生されていない幼虫は成虫になりますが、寄生されている幼虫からは寄生蜂や寄生バエが出てきます。こうして食物連鎖のつながりを追いながら、種の特定を試みました。全種の特定はできませんでしたが、特定できたものだけでも、植物食昆虫83種、寄生する昆虫56種にのぼりました。


たった一種類の木からこんなに沢山の種のつながりが生まれるなんて!!!

ミズナラにつく数百匹のイモムシ、毛虫と向き合ったことで私はミズナラを取り巻く驚くほど豊かな生物多様性を目の当たりにすることができたのです。

 ミズナラの葉だけではなく、ミズナラのドングリはリスやネズミ、カケスなどの鳥類にも利用されています。そして稚咲内の林のように私たち人間の生活を風雪から守るという役目も果たしています。ミズナラの木はまさに生物多様性を支える役割を担っているといえると思います。


上:ミズナラの若葉と花穂 下:砂丘林ミズナラ葉の裏側にいたカメムシの幼虫(左)とミズナラの潜葉性昆虫(リーフマイナー)が葉の中身を食べ進んだ跡(黒い筋は糞です)

 この未来のミズナラ林には昨年閉校になってしまった地元小学校の子どもたちが『どんぐりーん』という名前をつけています。何十年か後、小さな苗木たちが風雪に負けずに青々と立派に成長したとき、また昔と同じように多くの命を支えてくれることと思います。長い時間がかかる話ですが、未来に思いを馳せながら汗を流した一日でした。

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2010年07月09日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】

大雪山国立公園 東川 宮崎 浩

ナキウサギの独り言

 僕の名前はナキウサギのナッキーナ、大雪山十勝岳のふもと「望岳台」って言う所に住んでいます。ホントは山の上のもっと涼しく人間たちがあまり来ない所に住みたいんだけど、ここは僕たちの隠れる岩場もたくさんあって、大好物のエゾイソツツジもいっぱいあって、すっかりここに根をおろしてしまった仲間もいっぱいいるみたい。

 毎年夏になると僕たちを一目見たいっていう人間たちがいっぱい来るんだけど、どうしたわけか去年くらいから人間を見かけなくなったなぁ。まぁ、人が来ないのは静かでいいやって思っていたら、友達が教えてくれた。どうやら僕たちが住んでいるところへの道が通れなくなっちゃったんだって。それでだれもここまで来なくなっていたみたいだ。それでもたまにやって来るのは、大きな望遠鏡みたいなカメラを担いだ人間たち。相変わらず僕たちの写真が撮りたいみたいだ。どっから入ってくるのだろうと思っていたら、どうやら昔の道だった所を無理矢理歩いてきてここまでやってきているみたいだ。そこは危ないし、花も踏んでしまうから入っちゃ駄目って看板もあるのに。
 そういえば、こういう人たちから食べ物をもらったっていう友達もいたなぁ。珍しい食べ物だから取りあえず食べてみようと思って一生懸命に食べている所を写真に撮られたみたいだ。でもその後友達はおなかを壊したらしく、やっぱり僕たちの食べ物はここにあるものが一番だよねって話をしたもんだ。

 みんなはちょっとした散歩気分でここに来るみたいだけど、僕たちはここで静かに暮らしていることも忘れないで欲しい。僕たちナキウサギだけでなく、ここには他の動物もいっぱいいるんだからね。まず、持ってきたものは必ず持ち帰る。お菓子の食べカスなんかもいい臭いがすればついうっかり食べてしまう奴らもいるかもしれない。おいしければその後に人間たちにおねだりしたりするようになってしまう。そうなったら僕たちは自分で食べ物を採らなくなるかもしれない。そして僕たちの貴重な食べ物にもなる植物の上も歩かないで欲しい。食べ物が無くなったら僕たちはここで生きていけなくなるから。もちろん写真を撮ってもいいけど、決められた道の上から撮ってね。何よりも僕たちを驚かせないようにして欲しい。そうすれば僕たちも安心してここで暮らすことが出来るんだから。



皆さんヨロシクね。

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2010年07月09日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】

大雪山国立公園 上川 井上 智雪

高山蝶の密猟

 新聞報道等でご存じの方もいらっしゃるでしょうが、大雪山系で天然記念物の高山蝶を違法に捕獲していた人が警察に捕まりました。ウスバキチョウ、アサヒヒョウモン、ダイセツタカネヒカゲの三種類で約170頭も違法採取されていました。


違法に捕獲された蝶
(写真はいずれも旭川東署提供)


 後日、私も違法捕獲の現場へ行き、2時間程いましましたが、その間にダイセツタカネヒカゲ1頭のみしか目撃することができませんでした。聞いた話によると、そもそもとても数が少ない蝶だそうです。
 蝶は成虫になるまで3回脱皮しなければなりませんが、高山蝶は1年に1回しか脱皮しないそうです。ウスバキチョウ、ダイセツタカネヒカゲは卵から羽化するまで足かけ3年かかります。来年は例年通り観察することができたとして3年後はどうなるでしょう?もし産卵する前に捕獲されていたとしたら個体数は激減するでしょう。高山蝶の幼虫を食べる種もいます。幼虫になるべき卵が産まれていなければ少なからず影響があるはずです。高山帯でも食物連鎖は立派に成立しています。極端に言えば生態系が崩れ生物の多様性も失われてしまいます。




包み紙に入れられ潰れてしまったウスバキチョウとアサヒヒョウモン

 今回違法に捕獲された蝶は氷河期から生息し、温暖化が進むにつれて寒冷な気象条件を求め高山帯へと生息地を移して行きました。現在では厳しい自然環境下の高山帯のごくわずかな限られた場所にしか生息していません。蝶が好きならなおさら数年後、数十年後野生の飛んでいる蝶が見られるように守って行かなければなりません。

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2010年07月09日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】

釧路湿原国立公園 釧路湿原 本藤 泰朗

森のいのち

釧路の森を歩いていると、ミズナラ(どんぐりの木)の大木が倒れているのを見つけました。
直径はおよそ1.5m。
恐らく100年以上はここにひっそりと立っていたことでしょう。
今年の冬の厳しい風雪に耐えられずに倒れてしまったのかもしれません。


可憐な春の花の時期が終わった北海道の初夏の森は樹木の葉が一斉に茂り、薄暗くなった林床では見かける花も少なくなります。

充分な陽の光を浴びることのできなくなった植物はどことなく元気が無いように見えます。

大木が倒れたこの場所では森の上にぽっかりと大きな穴が開き、強い日差しが森の中まで降り注いでいます。



そんな光の差す森の中では、この時をじっと待っていたかのように若い樹木が青々とした葉をいっぱいに広げ、貪欲に陽の光を受けて成長しようとしていました。

やがて森の中にぽっかりと開いた穴は若い樹木達によってふさがれることでしょう。

そして倒れた大木は様々な虫の住み家となり、それらを食べる鳥たちに恵みを与え、さらには菌類などに分解され、土に還り、やがて森の養分となります。



私たちに憩いや安らぎを与えてくれる森の中では、長い年月をかけて様々ないのちの受け渡しが静かに行われています。

そんなことを考えながら森の中を歩いてみるのはいかがでしょうか?

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2010年07月08日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】

知床国立公園 ウトロ 高橋 知里

 **知床の森に生えるタモギタケ**

 この季節、知床の森の中を歩いていると黄色がひときわ鮮やかなキノコを目にします。
タモギタケです。
タモギタケはヒラタケ科のキノコで、7月~8月にかけてニレ類の倒木に生えます。歯ごたえや香りも良く、食用としてもとてもおいしいきのこで、免疫力を強化する成分も含まれているそうです。
※国立公園内での採取はご遠慮ください。


写真はエゾシカが樹皮を食べてしまったハルニレに生えるタモギタケ。最近知床ではエゾシカの食害によって枯れたハルニレが多く、このような光景をよく見かけるようになりました。
よく見ると、タモギタケにはたくさんの虫がついていました。
ハエなどの幼虫もこのキノコが大好きで、表面だけでなく根本まで入り込み、ぼりぼりとキノコを食べています。



タモギタケ
 

タモギタケと虫(虫の苦手な方、すいません)

 そして、タモギタケはヒグマも大好き。木登りをして食べていることもあります。
キノコ自体にはあまり栄養がなく、ヒグマがなぜこのキノコを食べるのかははっきりとわかっていません。免疫力を強化しているのでしょうか?虫の付いたキノコを食べれば、タンパク質もとれて一石二鳥ですね・・・。

人間だけではなく、虫や動物たちも大好きなタモギタケ。もし知床国立公園で見かけたときは、ひとつのキノコから始まる「いきもののつながり」を想像しながらそっと見守ってください。

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2010年07月07日【日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前】 

知床国立公園 ウトロ 伊藤典子

しれとこのシレトコスミレ

 知床にはその名もシレトコスミレという名のスミレが生育しています。どんな植物か簡単に説明すると、択捉島と知床に生育しており、知床の中でも数カ所でしか見ることのできない希少な種。中央部だけ黄色の残る白花は、日本のスミレ属の中で他に例を見ないらしい・・・。6月中旬から7月中旬頃開花。ハイマツ帯の砂礫に生育しています。
 そんなシレトコスミレの調査を7月の始めに、行いました。というのも、2008年に何者かが、スミレを食べてしまったのを確認したためです。何者か・・・。真っ先に浮かんだのは、どんなところでもよく見る、エゾシカ。
本来ならば、スミレには毒があるもの。まわりにはシカが好んで食べそうな、セリ科やイネ科が生えているのに。なぜかそちらには口をつけず、スミレを食べているようです。しかし、食べ方からみて、一頭がちょっとつまんでみただけというような模様。大挙して高山帯に押し寄せ、モリモリとスミレを食べることはなさそうです。変な嗜好があるシカがたまにいるのですね。
シカは、上唇で引き千切るように草を食べます。食べた跡は繊維が残っているのが確認できるので、特定できるのです。しかし、怪しい陰(跡?)が・・・。スパッと切れた様な切り口のシレトコスミレ。そして傍にはウサギ糞が。犯人は・・・誰?
 犯人を突きとめる必要もありますが、この調査の目的は、食べられてしまったシレトコスミレのその後を追うことです。枯れて無くなってしまうのか、それとも数ヶ月後には回復出来るのか定期的に観察を続けます。現段階では、早急な対処は必要ないと思いますが、急激に個体数を減らし始めた時に、素早い対処が出来るよう、データをとりながら見守っていく必要があります。

調査地の様子。風がよく通り、石がガラガラしている。

食べられてしまったスミレ。これからどのように変化していくのだろう。

過酷な環境で可憐に咲くシレトコスミレ

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2010年07月07日日本のいのち、つないでいこう! COP10まで100日前

釧路湿原国立公園 釧路湿原 日吉 真樹子

「釧路湿原ラムサール条約登録30周年」

今年は釧路湿原がラムサール条約に登録されて30周年、ということで、
弟子屈町を皮切りに、標茶町、釧路町、鶴居村、釧路市の各市町村で様々なイベントが開催される予定です。

先日7月4日、早速、弟子屈町でのイベントが開催されました。テーマは「川と湿原」。
川に棲む生き物や、川と生き物のつながりを感じてみよう、というものです。参加者は親子10組。

午前は川に棲む生き物を親子で捕まえ、観察。

きれいな水に棲む、ヤマトビケラ、カワゲラ、カゲロウなどが見つかりました。

午後は屈斜路湖からカヌー、またはゴムボートで釧路川を下りました。
釧路川源流部の水はとても澄んでいて、ウグイの群れを見られたり、違う視点から見た川の風景に、参加者も楽しんだ様子でした。


みんなでパドルを持って川下り。

戻ってから参加者の皆さんに感想を書いてもらいました。みなさん、ちゃんと、水と生き物のかかわりを感じられたようでした。

参加者のメッセージ。

参加者のみなさん、ありがとうございました。

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2010年07月06日携帯しましょう

支笏洞爺国立公園 支笏湖 春口 洋貴

「マナーも一緒に携帯しましょう」
どこかの携帯電話のCMに、小さくこんな言葉が入っています。
映画の上映中に不要な音が鳴ると皆さん不快になると思います。当然ですよね。
その他にもこの言葉は様々な場面で当てはまる事だと思います。


全国的に暖かくなり、休日に出かける方も増えたのではないでしょうか。
僕は休日ドライブに出かけることも増え、仕事でも巡視に出る機会が増えました。
その行き先で、ゴミが捨てられていることがよくあります。

支笏湖ではヒメマス釣りが解禁になり、現在も釣果は好調のようですが、ゴミが散乱している船着き場を見つけました。



捨てる人は軽い気持ちだと思いますが、この処理をする人は大変です。
もし自分が釣りを終えて疲れて戻って来たときに船着き場がこんな状況では、気分を害するのは当然ですよね。
ゴミ袋を持ってきているのなら、あとは持って帰るだけなのに。


このゴミを捨てた人は、明らかにマナーを守っていないと思いますが、時には「どうしようもない」と考えてゴミを置いていく人もいるように思います。



この写真は、7月1日の北海道新聞でも紹介された美笛の滝の入り口で拾い集めたゴミです。
何が入っているかわかりますか?

ティッシュです。
この周辺にはトイレがなく、我慢できなかったのでしょう。
中には、林道の真ん中にテッシュが落ちていて、事を済ましてそんなに時間が経っていないと思えるものもありました。
落ちていたササを火バサミ代わりに使い、顔を歪めながらゴミ袋に詰めました。

この他にもいろいろなゴミが落ちています。
我慢できないのはともかく、場所選びや後始末ができないことまで「どうしようもない」とは言えませんよ。

自然を体感する、レジャーを楽しむということは素晴らしいことだと思いますが、次に使う人のために気持ちよく利用してほしいですね。
ポイ捨てはもちろん、トイレの処理は本当に嫌な気持ちになりますし、他人に後始末をされているなんて恥ずかしいことです。
タイミングが悪ければ恥ずかしい姿を見られることになりかねません。

なので、先手を打ってトイレに行くことを強くお勧めします。
それでも体調が急に崩れることもあるので、いざという時のために携帯トイレを持っていてほしいです。

北海道の短い夏を楽しく過ごすための準備、しすぎてこまることはありません。



美笛の滝。かっこつけて撮ってみましたがまだまだです。
写真を撮る際も周りに配慮しましょう。



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2010年07月02日THE・ザリガニ週間&母なる川

大雪山国立公園 上士幌 三浦 武

 同じケンミンであるJAXAの川口プロジェクトマネージャーによる「はやぶさ帰還」と、サッカー日本代表のカメルーン戦で貴重な勝利を挙げて国内が湧いていたそのころ、一週間ぶっ続け(6月14日~18日)の然別湖のウチダザリガニ春防除を行いました。協力いただいた大雪山国立公園パークボランティアの皆さん、上川事務所の井上AR、北海道環境事務所から援軍参加の皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。

アイヌの白蛇姫伝説にオショロコマとザリガニが登場する然別湖

結果から申しますと、昨年春の1日当たり約700個体、秋の557個体に比べ今年は1日当たり460個体。3日間の罠で2000個体を超えた昨年より確実に捕獲数は減っています。一昨年に比べると1日当たりではほぼ半減しています。これを防除効果による生息密度の低下と見て良いのか、ザリガニがサンマに飽きて簡単に引っかからなくなったのか。通年のデータが出てみなければ判断はできませんが、これまでの防除成果ということにしておきましょう。


 
外来ザリガニだらけの然別湖という現状の一方で、まだ侵入していない流入河川はどうなっているのかと防除週間が終わった直後に調査へ行きました。完全禁漁河川で釣り行為は周年で禁止されています。

オショロコマは川にとどまるうちは共食いしないと言われています
 
きわめて透明度が高い流れにオショロコマ(ミヤベイワナ)稚魚が群れをなしています。上の画像だけでも200匹以上います。川底の石をひっくり返すと水生昆虫の豊富なことに驚嘆します。
この母なる川と外来ザリガニだらけの湖が隣り合わせの状況を連動させて何か体験プログラム(体験型環境教育)をできないかと思案を重ねています。
今年度はウチダザリガニの夏防除も計画されており、次は8月下旬に実行予定です。

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