北海道地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、利尻礼文サロベツ、知床、阿寒摩周、釧路湿原、大雪山、支笏洞爺国立公園があります。
アイヌの白蛇姫伝説にオショロコマとザリガニが登場する然別湖
結果から申しますと、昨年春の1日当たり約700個体、秋の557個体に比べ今年は1日当たり460個体。3日間の罠で2000個体を超えた昨年より確実に捕獲数は減っています。一昨年に比べると1日当たりではほぼ半減しています。これを防除効果による生息密度の低下と見て良いのか、ザリガニがサンマに飽きて簡単に引っかからなくなったのか。通年のデータが出てみなければ判断はできませんが、これまでの防除成果ということにしておきましょう。
外来ザリガニだらけの然別湖という現状の一方で、まだ侵入していない流入河川はどうなっているのかと防除週間が終わった直後に調査へ行きました。完全禁漁河川で釣り行為は周年で禁止されています。
オショロコマは川にとどまるうちは共食いしないと言われています
きわめて透明度が高い流れにオショロコマ(ミヤベイワナ)稚魚が群れをなしています。上の画像だけでも200匹以上います。川底の石をひっくり返すと水生昆虫の豊富なことに驚嘆します。
この母なる川と外来ザリガニだらけの湖が隣り合わせの状況を連動させて何か体験プログラム(体験型環境教育)をできないかと思案を重ねています。
今年度はウチダザリガニの夏防除も計画されており、次は8月下旬に実行予定です。